君の隣で夢みた未来

でも、私が認めたところで、きっとこの想いは告げられない。


壊れてしまいそうなこの絆を壊すような真似は出来ない。


そんな一か八かのギャンブルみたいな事をする勇気なんてない。


こんなに臆病だったっけ?私…。



ぱたり、ぱたりと落ちる涙。


それに気づいたのか、翔は冷め切ったおしぼりを私に差し出した。


何も言わずに、ただ、知らん顔をして煙草をふかし時折グラスに口を付けていた。


ただ、それだけの事なのに優しさすら感じてしまった。



こんな時、圭介だったら間違いなく私を力いっぱい抱きしめるのだろう。



私は、今この場所にいない圭介の事を思い浮かべていた。


バカみたい。


そんな事を思ったって圭介の頭の中の私は薄れかけているのかもしれないのに…