君の隣で夢みた未来

「お前なんじゃねぇの?壁、作ってるの」


「私?」



カウンター越しに大将から焼き鳥を受け取りながら彼は咥え煙草をしながら「おう」と相槌をうつ。



「壁っつーか、距離取ってる感じ。輪の中に居るんだけど常に冷静な感じ?」


「そう?」


「で、唯一冷静さを失くしたのがあの時」



焼き鳥を一つ分だけ口に入れて翔は続けた。



「あの少年が来たとき」



言葉が出なかった。


分け隔てなく接していたつもりだった。


学校の友達にも圭介にも。



「…そう…だったかな?」



その時の私は翔曰く【今まで見たことの無い美咲つぐみだった】と。


そして、「まぁ、あの時、圭介くん来てくれて俺はよかったけどな。あいつらのマシンガントークから俺、抜けられたし」と言い悪戯っぽく笑っていた。