君の隣で夢みた未来

当たり前のように誰も居なかった。


そこにあったのは生徒用の机と椅子と教壇と大きな黒いグランドピアノだった。


誰かが居たのだろう。


そこはひんやりと涼しかった。


冷房をつけていたのだろう。



私は廊下側から席の一番後ろ、窓際…


ぐるりと音楽室の空気を噛み締めるように回った。


大好きな窓際一番後ろの席に座った。


生徒気分を味わいたかったけど、制服を着ていない今、なんだか少しだけ違和感があった。


やっぱり、2年は大きい。


こうやって私は年をとっていくんだ。


気付かないうちに記憶は薄れていき、美化されていくのかもしれない。