君の隣で夢みた未来

「…つんちゃん?」



不意に圭介が私の顔を覗き込む。



「どうして、つんちゃんが泣いてるの?」



泣いてる?


私。


私は煙草を持った右手の甲で頬を触った。


一筋の涙が通った跡のようなものがあった。


私、泣いてたんだ。



「知らないよ」



圭介の問いかけに、冷たく吐き出すしか出来なかった。



「あいつ、もしかして…俺の事好きなのかな…」



圭介の何気ない一言に私の心は目の前の波の音以上にざわめいている。



「…それしかないでしょ」



その言葉を返すのが、私の精一杯だ。