君の隣で夢みた未来

でも、あたしは首を横に振った。


美咲さんには、この想いを、今日あった出来事を言ったらいけない気がしていた。


どうしてそう思ったか?


このことを言ってしまったら、何かが壊れてしまう気がした。


何が壊れるかはわからない。


だけど、確かに何かが壊れてしまいそうな気がした。



あたしの行動に美咲さんは眉をしかめた。



「本当に?嘘、つかなくていいんだよ?」


「本当です。同じ学年の人です」



あたしは一生懸命、唇の端っこを上げて笑ってみせた。


とっさに嘘をついてしまった。


‘同じ学年の人’


そう言えば、美咲さんに気を使わせることもない。


そうすれば‘架空の好きな人’の相談を出来るかもしれない。


脳裏にそんなことがよぎるあたしは、きっと卑怯者なのだと思う。


先輩に「応援する」と言ったり、‘架空の好きな人’を作り上げたり。


嘘が嫌いなはずなのに、一番の嘘吐きに、あたしは今なっている。


それなのに、美咲さんは



「上手くいくといいね」



と微笑んでくれる。


そして、あたしの胸は今までで一番鈍く痛んだ…―。