君の隣で夢みた未来

美咲さんは、コーヒーを飲みながら煙草をふかし、あたしの言葉を待っているようだった。



「美咲さんは…」


「ん?」



小さく首を傾げて、あたしの方へ顔を向ける美咲さん。


彼女の真っ直ぐな視線に負けないように、あたしは視線を美咲さんから外して夜景へと移した。



「美咲さんは…先輩と…あの…付き合うとか考えたりしないんですか?」



あたしは膝の上でアイスティーのパックを握りしめて問いかけた。



「なんで?」


「…理由はないんですけど…何となく」


「考えられない…かな」



彼女はそう言ってまた、煙草に口を付けた。



「で?実子の好きな人はけーすけ?」



美咲さんの声のトーンが少し低くなったのがわかる。


声のトーンから感情はわからないけど。


けれど、真剣にあたしに向き合おうとしてくれている気がした。