あたしはすぐにそれをコピーして、電話帳に登録する。


そして、メールの画面を開き再び言葉を紡いでいく。



―カチカチカチ…



失礼なことを書いていないか、何度も書いては消し書いては消しを繰り返していた。


きちんと名前と電話番号も最後に書いた。



【送信しました】



あたしの携帯は律儀に美咲さんへと届けてくれたことを教えてくれていた。



「はぁ…」



今のあたしは溜め息ばかり。


楽しい夏休みだというのに、どうしてこんなにも心は曇っているんだろう。


3人で会わなければ、こんな気持ちにはならなかったのかな?



その時、携帯から短いメロディーが鳴った。


メールだ。



【わざわざmailありがとう。あの後ちゃんと帰れた?大丈夫だった?圭介となんかあった?また、遊ぼうね!なんかあったら気軽に電話でもmailでもしてね♪】



半ば無言で帰ってしまったのに、どうしてこの人は心配してくれるの?


怒ってないのかな?


美咲さんと近くなればなるほど、自分の小ささを、子供っぽさを思い知らされる。