* * *


私の病室にまた、知らない男性が訊ねて来た。



「初めまして…俺は尭耶さんの秘書の東条靖です」


「!?」


「私は桐生栞です」


「これ・・・」


尭耶さんの秘書の靖さんはスーパーの白い袋を右手に持っていた。


「これ見舞いのゼリーです」

見舞い品ならもっと上等なゼリーを買ってくるはず。


スーパーの袋に入ってるもんだから、私は思わず笑ってしまった。



「ゼリー嫌いですか?」


「別に…そこの冷蔵庫に入れておいて」



「はい」


靖さんは簡易の冷蔵庫にゼリーを詰め込んだ。