産気づいた花奏さんは帝居内の病院の分娩室へ。




私は爽爾君と待合で待っていた。




夜が明けても、分娩室のランプは点っていた。




コツコツと響く靴音。




「!?栞…」



「…尭耶…さん?」



尭耶さんが生きて、戻ってきてくれた。



私はソファーを立って、尭耶さんに抱きつく。夢ではないコト実感する。