「…任務長である俺を殺す気か?」



「ケルブ様を助けたかったです…決して、殺意は持っていません」



セラフは殺意を否認した。セラフ・・・栗原さんは元は詐欺師だ。嘘を付くのは上手い。



今は緊急時。深く追求している場合ではないから、俺の方が折れた。




「…ケルブ…大丈夫か?」



スローネが倒れこんだケルブに手を差し伸べる。




「…スローネお前の采配に期待したが…使い物にはならないようだな」



ケルブはスローネの手を邪険に払い、自らの力で立ち上がった。



「そこの鬼の方がよっぽど役に立つな…」