GOLDMOON~美しき獣の赤い糸の花嫁~

メイン通りを右に曲がって、俺の住む高級マンションに向かう。



ネオンのない外灯だけの暗い道をゆっくりと走っていた。



車内のFMラジオからは最近…流行の韓流アイドルの曲が流れていた。



「あっ!!?」



靖が急にブレーキをグッと踏んだ。


その衝撃でシートベルトを付けていた俺の上半身は波打つように動いた。



「どうした??靖」



「ひ、人が…」



バックミラー越しに映る靖の顔は青ざめていた。