GOLDMOON~美しき獣の赤い糸の花嫁~

「ホスト時代の優しく甘いだけの俺の方がよかったか?靖」



「いえ…今の尭耶さん…とってもカッコいいです」


「…サンキュー…靖」


俺は上着の裏ポケットに忍ばせた煙草とジッポを取り出した。



幼少は女の子に間違えられる程、可愛い顔をしていた。



所謂、女顔で…ずっと悩んでいた。



ホストのバイトを始めた時から…コンプレックスの塊に思っていた女顔は俺の武器になった。


そして、俺はホストの頂点へと駆け上がった。