八月、夏休み。 寮生活のままの人もいれば、許可証をもらって家に帰る人もいる。 凛は、盆には家族と旅行に行くと言って、家に帰ってしまったけど、私は寮に残った。 別に、家にいても楽しくないし、こっちのが塾に近いから。 いつもは凛と二人で生活してたから、あんまり部屋が広いと感じなかったんだけど、一人になって、初めてこの部屋の広さがわかった。 そのとき、ドアをノックする音がした。 「はい」 ドアを開ける。 「!」