俺には、その『何か』はわからない。


「…何読むんだ?」

「んー、SFは結構好き。」


それは杉宮っぽいな。

バトル物って感じがする。



「桜田は読むの?」

「いや、全く」


読む暇がないからな。

杉宮はクスクス笑った。


「残念。」


何が残念なのかはわからないが、とりあえず杉宮はよく笑うな…。


「…俺、部活行く」

ふと思い出した智の存在。