夏に、恋をした。



なぜか心に刺さった桜田の言葉。


ちょっと待って。

そんなわけない。


「…そうなんだ」


あたしが、桜田のことをなんて…。

何か気のせい!


「どうした?」

「桜田の恋してるところを見てみたいのに、って思ったから…」


適当なこと言って誤魔化す。

桜田がムスッとした。


「うるせー」


こういうからかい有りだな、なんて思ってしまった。