「普通、あんなに寂しそうな顔しないだろ?」 「…え?」 「最初に屋上で会った時、杉宮が気づく前からいたから」 少し気まずそうに言われた。 ――――あたし、そんな表情してたんだ… 「…優しかった。色んなことを教えてくれた。あたしにとっては初めての彼氏だったし。」 だから、溺れた。 それが先輩にとって邪魔だった、とわかったのは別れてから。