夏に、恋をした。



そう言うと、桜田が首を傾げた。

「…何が?」

「話し聞いてくれようとしてくれて?」


桜田がクスッと笑った。

珍しい…。


「そういうのは終わってから言うもんだろ」


ごもっとも。

でも、言いたかったんだもん。



桜田の隣の椅子に座る。

微妙に近い距離に少しドキドキする。


「何から話したらいいのかわからないんだけど…」