何か、よからなくこと考えてない…? 「雪乃」 「……え?」 今、雪乃って言った…? 「あたし…?」 恐る恐る聞き返すと、和樹はあっさり頷いた。 そして、人影がないところに入り、あたしを抱き締めた。 耳元に寄せられた口から囁かれる言葉。 あたしは泣かないようにこらえながら頷くことしかできなかった。