「もうすぐ…、準々決勝なんだ」 もう!? 確かに遅く来て、って言われたから遅く来たけど…。 驚いていると、和樹があたしの耳元に口を寄せた。 「夢が叶うときにいてほしい」 あ…。 確かに、準々決勝はベスト4掛け。 これに勝ったら和樹の夢が叶う。 『全国でベスト4以上』 あたしだけに教えてくれた夢。 「…ちゃんと見てるから、頑張って」 そう返すと和樹は嬉しそうに笑った。