「もう…」



実を言うとこうやって甘えられるのは好き。

なんか、嬉しい。



「キスだけね」


そう言って身体を捻る。

和樹はニヤッと笑っただけで返事はしなかった。



「ね?」


念を押すように言ったが、唇を塞がれた。

「んっ」

一瞬で離れた唇をなぜだか名残惜しく見てしまう。



「そんな目で見られたら無理かも」



なんですとーっ!?




こうして、元日はすぎていった。