夏に、恋をした。



「何してるんだ?いつもあそこで」


聞いてきたんだろ、という口調だった。

そりゃあ、聞いたけど。


「友達を待ってるんだと」

「へー、お疲れさんだな」


コートにつき、両サイドに別れるので、会話が終わった。

ラケットを握り、智と乱打を始める。


夏の大会はすぐそこだ。


いくら3年生がメインでも、2年生が勝てないわけではないのだ。