夏に、恋をした。





「遅いぞ、和樹」


案の定、出迎えてくれた智に若干怒られた。

「何してたんだよ」

「話してた。」


そう言うと、智が眉を潜めた。


「お前が…?」

そんな疑わなくても。


「俺だって人と話すぞ?」

「まぁ、な。で、誰と?」


智は神妙そうに頷いた。

なんか、物凄く馬鹿にされている気がする。


「ほら、いつも2年6組から見てる女子。」