開けた主はバスケ部の先輩。

 俺は一応、バスケ部所属のエース…最近はサボって行ってないけどね。


 「蓮斗!部活に来てくれ!お願いだー」

 
 先輩は両手を合わせて、思いっきり頭を下げた。

 
 「頼む蓮斗!」


 珍しい…ここまで必死になって頼み込んでくるなんて…。

 何かあったんだろうなー。


 「あぁーえっと、何かあったんですか?」

 「実はな、藤谷が骨イッちまって全治3ヶ月の入院……あいつお前の次くらいに上手いだろ?お前がこない間、アイツがエースとしてやってたんだけどなぁ」

 
 先輩は口をとがらせると、もう1度頭をさげた。



 「…お願いだ蓮斗、練習に来てくれ!」


 答えは決まってる。

 ここでNOと答えたら、俺の評判もガタ落ち。

 
 俺はニコリと笑って言った。


 「分かりました、明日から部活に行きます」