…コンコン

「彰太っ。今日はアザレアを持ってきてみたよ。」

「汗、かいてない?体拭こうか?」

真っ白なこの部屋に私の声だけが響く。

「彰太、そろそろ起きてよ…」

握り返してくれない、その手はもう私の頭を撫でてくれないのですか?

せめて、もう一度「アイシテル」と言って。