悲壮の牡丹


そう言うと彩音は出て行った。
一気に静まってしまい、一人悲しく椅子に座った。

「砕花に…会えるわけないじゃん」

分かっている。
知っている。
彼女はもうここに来ない。
砕花らしい選択だ。
帰れと言われれば二度と現れない、戻ってきてと言うまで。

「何が諦めてるだよ」

うなだれる事しか出来なかった。
何もする気にもなれなかった。
意味が分からなくなった。

「最悪だ。この世で一番。なに、あの彩音ってやつ。マジだるい」


私はぶつくさ言いながら店を閉めた。
不完全燃焼にもなりながら忘れようと努力した。




忘れれる訳がなかった。
これ以上にない怒りが湧き上がった。