悲壮の牡丹


「やめて…」

私は出ない声をふり絞った。
そして、砕花を抱きしめた。


「もう、帰りな…」

その言葉で砕花は手を離してそのまま頷いて店を出た。

残ったのは彩音と私だけ。



沈黙が続いた。
むしろ私的には帰って欲しかった。

「ありがとう」

帰らず沈黙を破った彩音が呟いた。
なんのこと?と私は思った。