「この歌はだれが作ったの?」 私がそう言うと、彩音は少し考えて答えてくれた。 「確か、私のお母さんだったかな」 初めて彩音の身内のことを知ってしまった。 「あー、なんか、ごめん」 とっさに謝った。 私のお母さん、その声がかすれていて触れてはいけない地雷を踏んだと思った。 「大丈夫よ」 彩音はそっと私の頭を撫でた。 彩音は凄く強く生きてる。 改めて思った。