軽く意気消沈しながら自分の席に着いた。


 それにしても・・60点かぁ。はぁ。がっくりだよ。


 んー。でもテストの採点方法って全員のを並べての相対評価でしょ?テスト課題が発表された時のクラスの皆の作品って酷かったし。皆チューリップかキャベツだったし・・・大丈夫ってこと?


 
 席について周りを見回して、その意味の分かんない自信はやっぱり自分の中だけの、所詮「意味の分からない」自信なだけだったことに気付いた。


 
 え?・・・皆もしかして、上手くなってる?


 「そりゃあそうだろ?お前があんだけ練習してたくらいなんだから!!」


 
 頭の中の奥の深~いところでそんな声が聞こえた気がした。



 よく見ると、皆ちゃんと「歯」の形をした石膏を持っていたし、木内に至っては・・・もうその石膏の歯でセンベイをバリバリやれそうだった。艶ってるし。