図書室の古びたソファで寝ていた先輩。



日の光に先輩の茶色い髪が透けていて、綺麗な肌には長い睫毛が影を落としていた。



そんな先輩からどうしても目が離せなくて



気が付いたら先輩の髪に手を伸ばしていた。





触れた髪は思ったとおり柔らかく、先輩があたしを見ていることにも気付かなかった。



「……なに??」



先輩の低い声で初めて起きていることに気付き、そしてその低い声に心臓がはねた。



「……綺麗だな、って思って」



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今流行りの恋愛ソングが、図書室いっぱいに流れた。