狼くんと羊ちゃん






シャー……

涙はあれから、シャワーを浴びると言って、お風呂場にいる。
あたし、どうすればいいのかな…
どうすれば……!

一人でおどおどすることになるなんて、恥ずかしい…。



そこへ――――



「上がった。ありがとな」


「いえいえ!喜んでもらえて嬉しい」


自然とあふれだす、笑み。
なんか、心がぽかぽかする


「…ん」


あれ…?顔、赤い…?


まさか…でしょ……
こんなうちに真っ赤になるわけない




「そういえば。お前って名前なんだっけ」


「あ。彩夢です。高橋彩夢です」


「可愛い名前だな」


そういって、なんの否定もなく微笑む涙。