今まで染めた事がないような黒髪が、風でサラサラとなびく。
その隙間から見える瞳は全てを見透かすような冷たい目。
スラッとした高い身長は、よけいに彼を目立たせる。


でも、


なんか……ヤだな…


あの目。


で…でも関わらなければいいんだから、大丈夫だよね。


自分に言い聞かせるように胸にてをあてる。


普通にしてればいいんだよ!うん、フツーに!!


ガラガラガラ


「すまんすまん。大分遅れてしまったな!皆席に着け~私が担任の佐々木だ。よろしくな!」


と、なんともありきたりな挨拶を済ませた先生と私たちは体育館へと移動した。