『何でいなくなっちゃったの。』
ひとり呆然と塾の前で
涙を流して途方にくれていると
中から塾長が出てきて頭にポンと手をのせてくれた。
「これあげるから。今日は帰りなさい。
卒業するときに全部話してあげるから、前川先生のためにも勉強頑張りなさい。」
『もういないじゃない。。』
「今しないと。わかった時後悔するよ。前川先生が理恵を応援してるから。それだけは教えといてあげる。」
塾長の手のひらには
大きなチョコチップメロンパンが乗っていた。
前川がすきなパンだ。
その後
理恵はいっぱいいっぱい泣いて。
家に帰った。
