「惚れさせるしか、ないな」 更に近付く村上くんの顔。 横に突かれている村上くんの手を退けようとすると、乱暴に手首を掴まれた。 「やっ、痛……」 村上くんの冷たい視線に、思わず背筋がゾクッとした。 全身に凍るような寒気が走る。 怖くて声も出ない。 足も動かない。 どうしよう……