―――――――3年後
「…翔太、久しぶりだな!
元気だったか?」
「おう!」
「…もう...3年が経ったんだね...」
梨乃が俺の隣から消えてしまって、3年が経ってしまいました。
「――――じゃあ、線香あげたし...。
俺はもう行くから」
「…私も...
またメールするから、返事ちょうだいよ?」
「あぁ。
今日は墓参りに来てくれてサンキュな」
愛良と楓は2人で手を繋ぎながら帰っていった。
俺は梨乃の墓の前に立って、ずっと見つめていた。
「――――お前が天国に行っちまって3年が経ったんだぞ。
…時が流れるのは、本当に早いな...」
「…何年かかっか分かんねぇけど...。
必ず、お前のいる場所へ行くから。
だから、少しだけ待っててくれな!」
俺は墓に背を向けて、歩いた。
あれから俺は、職に就いた。
とても大変だけど、とても幸せだ。
俺の指には、婚約指輪がはめられている。
永遠にはずすことはないだろう――――――
あれから雄大と美波ちゃんは、他の県に引っ越してしまった。
どうやら、ここではない場所で結婚式を挙げるらしい。
…俺も招待されているから。行くつもりだった。
楓と愛良も、結婚を考えてる様子だった。
皆、幸せそうで何よりだ。
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