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「卒業おめでとー!!!」




3月。


桜ももうすぐで咲きそうな季節。




俺と楓は、梨乃と愛良に見送られて高校を卒業した。


楓はS大を余裕で合格した。

俺は、就職を目指すことにした。




「…なんか寂しくなっちゃうね。
いつも4人でいたから...」

「…確かにな。
でも、会いたい時は携帯で俺を呼んでくれよっ」

「何それー」


楓と愛良は、幸せそうだった。

俺と梨乃も、こんな風に笑っていたかったな...


「…翔太、いい就職見つけて頑張ってね。応援してるから!」


無邪気に笑っている君を見られるのは、これで最後かもしれない。

切ない、ってこんな感じなのか...?



「…ありがとう。頑張っから!」

「うんっ」


「ねぇ、2人ともこっち来て!」


突然、愛良は俺達に言ってきた。




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