「今日は何しよっか」
にっこりと微笑み、分かりきった質問をする彼女。机に肘をつき、頬杖をついている。その仕草はどことなく楽しそうだ。
「からかってるのか?」
「うん?何が」
「おまえが勉強教えてくれって頼んできたから、今日は僕の家で勉強会なんだろう」
はあ、とため息をつく。
全く、何をしに来たんだか。
「えー!そんなこと言ってなーい」
「は?」
「ただ暇だったんだもん」
「帰れ」
呆れて怒る気にもなれない。
この夏休み、こんな誘いがなければコイツと会えない。勉強出来て良かったって思った。だが、撤回。
勉強もせずにこの暑苦しい部屋で、好きな奴と二人っきり。理性を保っていられると思うかね、男子諸君。
「(少なくとも僕には・・・無理だ)」
「帰れって言うことないじゃない」
頬っぺたをぷくーっと膨らまして、私いかにも不機嫌ですアピールすんな。萌えるから。
「冷たいなあ」
「結構、結構。帰んな」
「ふんだ、もういいよ。出来杉くんと楽しく勉強するもん」
「え・・・」
ぱし!