「何であの二人が一緒なの!?」

「校内で二人でいるの見たことなかったよね?」



皆が口々に言う。


あたしも信じられない。

だって、右京と椿さんに接点はなかった。
右京をずっと見てたから間違いないはず。



「……付き合ってるのかな」



でも、その言葉はあたしにダメージを与えるには十分過ぎた。

急に目の前の光景がリアルなものに思えてしまう。


何も言わないあたしを余所に、話は広がっていく。



「そういえば今日、普通に教室で話してたの見たかも」