チラリと彼女の方に目をやる。

ひまりには、幼なじみとはいえ、昨日のことは言えなかった。


ひまりとの会話はまるで、彼女は別世界の人間だとでも言っているようだ。

そして、僕と彼女の間に接点なんてできるはずがないと遠回しに言われている気がした。


だから、昨日の出来事は本当だったのかと、自分でも信じられなくなっている。


たくさんの人に囲まれている彼女を見ると、昨日の彼女と変わらないのに、なんだか遠い存在に感じた。