探してやるとは言ったものの、どこにあるのか全く見当もつかない。 とりあえずリビングの机の上をざっと見てみる。 しかしまぁ、そんな簡単に見つかったら美都が泣く必要も無いわけで。 ふう、とため息をついて、チラリと壁の時計に目をやった。 午前11時をまわるところだ。 窓を開けているから風が入ってくるけれど、太陽が最も高い時間帯、吹く風以上に日差しが強いせいで家の中は何だか蒸し暑い。 うっすら汗をかきながら今度はリビングの隅に積まれた雑誌の山を漁ってみた。 音を立てて雑誌の山を崩していく。