うちあげ花火


「ごめん、言いすぎた」

急に彼の声が明るくなり、

私の髪をクシャクシャと撫でる。


そして、

「いっといで」

と片手でまた私の背中を押した。



やはり私は振り向かずに

彼のもとから去る。


ぐずった顔をこれ以上見られたくなかった。