「千晴。 花火見に行かないか?」 コンコンッとドアをロックしたあとに ドアの向こうの父親が言った。 「ううん。家に居る」 「そっか。あまり煮詰まるなよ」 「うん。いってらっしゃい」 今日は花火大会。 地元ではなく東京の。