うちあげ花火


電気のついていないリビング。

外の電灯の光が家の中を

薄暗く照らす。

空間は“ここに誰も存在してはいけない”と

言っているようで

急に孤独感を味わった。


“こわい”


私はテーブルに置いてある夕飯を持って

すぐに私の部屋に飛び込む。

電気が付いていて明るい部屋。

辺り一面を見回し私の存在を示す家具や私物を見て

心が落ち着いた。