小楯が駆けつけてきた。

「ご指示通り、十名のものを探索に向かわせましてございます」

 姫夜は馬に乗ったまま、衣のかげからそっと兵士たちを見まわした。まだ十六、七の若者が半数はいるようだった。みな全身に闘気をみなぎらせ、馬上の三人を見上げている。そこにいるものたちの熱気で湯気がゆらぎ立っているかに見えた。