「なにをする気だ」

「その剣をわが胸に」

 蛇神である姫夜は、ハバキの剣の切っ先に手を添え、おのれの胸にあてがった。

「そのままつらぬけ」

 ハバキはごくりと唾を飲み込んで、両手にわずかに力をこめた。
 白い胸に一筋、赤い血が流れた――剣は白い光を放ちながらあっというまに姫夜の胸のなかに吸い込まれた。