「ハバキはなぜそう蛇神を嫌う? 蛇はそなたを守護するものだろうに」
「俺を守護するだと。なにを根拠にそのような」
ハバキは鼻にしわをよせた。
「そなたの名だ。ワザヲギのことばでは、ハハとは蛇を意味する。だからそなたの名前を初めて聞いたとき、蛇(ハハ)の木だと思った。那智どのに聞いたら、たしかにそなたの母君はそなたを産むときに、すこやかな子が生まれるように、蛇神に捧げものをして安産を祈願したといっていた」
「俺を守護するだと。なにを根拠にそのような」
ハバキは鼻にしわをよせた。
「そなたの名だ。ワザヲギのことばでは、ハハとは蛇を意味する。だからそなたの名前を初めて聞いたとき、蛇(ハハ)の木だと思った。那智どのに聞いたら、たしかにそなたの母君はそなたを産むときに、すこやかな子が生まれるように、蛇神に捧げものをして安産を祈願したといっていた」
