禍津姫戦記

「俺は断じて見たわけではないからな」

 ハバキは袴をつけ、濡れたうわぎは腰に結んだ。
上半身裸のまま、姫夜を抱き上げ、ハヤテの上に放り投げるようにして乗せた。
姫夜は悲鳴をあげた。

「ハバキ、また縛されたいか」

「やってみろ。振り落とされたいならな」

 ハバキは笑って馬の腹に蹴りを入れた。