禍津姫戦記

「俺は武人だぞ。たとえ眠りこんでも馬からは落ちぬ」

 というのがハバキのいらえだった。
 たしかに舟を漕いでも手綱はしっかりと手首にからめ握っている。馬も主人を気遣ってそっと運んでいるように見えた。