「もうこんな岩にタタる力なぞないわ。この世はもうすぐ滅びる。女王さまがまったき光で焼き尽くしてくださるのだからな。われら、女王さまのミシルシをもつものだけが、滅びをまぬがれるのだ」 ハバキは間合いを詰めながらも、男のいうことをひとことも聞き漏らすまいと耳をそばだてていた。