たしかに翼を広げた巨大な化鳥が姫夜に覆い被さっていた。ハバキが剣を抜いて駆けよった時には鳥の姿は消え、姫夜は倒れていた。
化鳥が姫夜を襲ったのか。それとも――
(姫夜が化鳥を喰らったのか――?)
ハバキは端麗な寝顔をみつめながら、けわしい面持ちで考え込んだ。人の心をとろかし、精を喰らう麗しき民――それがワザヲギの民の真の姿なのだろうか。
化鳥が姫夜を襲ったのか。それとも――
(姫夜が化鳥を喰らったのか――?)
ハバキは端麗な寝顔をみつめながら、けわしい面持ちで考え込んだ。人の心をとろかし、精を喰らう麗しき民――それがワザヲギの民の真の姿なのだろうか。
