姫夜がたずねると、影はもだえながら姫夜を包み込まんばかりに大きく広がって、闇を引き裂くような叫び声をあげた。

 ――グェェェェェー

 姫夜はそばにあった米をつかみ投げつけた。
 影は急速に元の大きさに縮み、翼ある人の形を取り戻した。ぜいぜいと喘ぎながら影はいった。